穀類
「収穫量が安定している」「長期保存できる」「簡単に調理できる」ことから、古くから世界各国で栽培されてきた穀類。
米・小麦・とうもろこしは“世界三大穀物”とされる。その他、大麦・えんばく・ライ麦・あわ・ひえ・きび・そば等がある。
米
イネ科。でん粉の特性によって「うるち米」と「もち米」に分けられる。
植物学上の分類では、おもに温帯で栽培される短粒のジャポニカ種と、おもに熱帯・亜熱帯で栽培される長粒のインディカ種に分けられる。日本で作られているのは、ジャポニカ種で、現在約300種が栽培されている(2024年3月現在)
玄米
精白米
玄米から胚芽やぬか層等を取り除いたもの。
小麦・小麦粉
小麦
【種類】粒の硬さによって「軟質小麦」「中間質小麦」「硬質小麦」に大別される。軟質小麦からはグルテン形成量が低い粉(薄力粉)が、硬質小麦からはグルテン形成量が高い粉(強力粉)がとれる。
小麦粉
別名:うどん粉、メリケン粉。
小麦のふすま(果皮・種皮・糊粉層)をのぞいて、胚乳部分を粉にしたもの。
でん粉とタンパク質のグルテンからなる。
【栄養成分】小麦ふすま(ブラン)は脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富に含まれ、健康食品として利用される。
うどん、そうめん等のめん用に適する。
パン、麺、天ぷらの衣、ケーキ、クッキー等にする。
パン粉
パンをほぐしてすぐ使う「生パン粉」、半乾きできめの粗い「半生パン粉」、乾燥させた「乾燥パン粉」がある。
フライの衣や、ハンバーグのつなぎ等に利用する。
うどん・そうめん類
中力粉に水と塩を加えてよくこね、線状に細長く成形したもので、太さによって名称が異なる。
手打ちは機械を使わずにすべてを手作業で行う。
中力粉に水と塩を加えてよくこね、生地を細長い線状に切ったもの(直径1.3mm未満)
中力粉に水と塩を加えてよくこね、生地を細長い線状に切ったもの(直径1.3mm以上1.7mm未満)
中華めん類
かんすいは弾力性と滑らかさを強めて独特の食感を作る。また、小麦粉のフラボノイド系色素がアルカリ性に反応して黄色っぽくなる。
中華めんの縮れは麺状に仕上げてからつける。
焼きそば等に使う。
そば粉を使った麺ではなく、木灰(草木を焼いて作られた灰)を水に溶かした上澄み液(あく)やかんすいで小麦粉を練った生地で作ったもの。
マカロニ・スパゲッティ類
小麦粉に40~50℃の温湯を加えてこね、成形したものを「パスタ」と総称する。
乾燥タイプと生タイプがある。
太さ1.2~2.5mm。
1.6mmのものをスパゲッティーニといい、最も多く使用される。
太さ1.0mm前後の極細タイプ。
幅の違いにより、フィットチーネ等、呼び名が変わる。
スピラーレ、エリコイダーリ、フジッリと呼ばれることもある。
肉や野菜を詰めたりする。少し小さいコンキリエッテ、さらに小さいコンキリーネはサラダやスープの浮き実にする。
中心部分と外側のゆでてからのかたさの違いを楽しむ。
円筒状のパスタの両端をペン先のように斜めに切り落とした形をしている。
ミートソース等数種類のソースと交互に重ね、オーブンで焼く。
麩(ふ)類
小麦粉のたんぱく質(グルテン)から作る加工品。
【種類】生麩・焼き麩・油麩
【調理法】椀種、煮物、和え物等。
釜焼き麩:小町麩や花麩当の一般的な焼き麩のこと。
板麩:生麩を板に塗りつけて焼いて加工したもの。庄内麩ともいう。
車麩:棒に巻き付けて焼き、切り口が車輪のように見えるもの。
グルテンと小麦粉を練り合わせた生地を棒状にして油で揚げたもの。
輪切りにして、汁物・煮物・油麩丼等にする。
宮城県北部の登米地方の地域伝統食品。
うるち米製品
粘り気はあまりないが、しこしこした歯ざわりがあり、主にだんごや草もち等の和菓子の材料に用いる。
精白米を非常に細かく製粉した微細米粉のこと。製粉技術の向上によりつくられるようになった。
小麦粉に比べて水分が多く、同じ量でもカロリーが低い。また、小麦粉と違って粘りのもととなるグルテンを含まないため、パンや麺の生地を作ったり、パンを膨らませたりしにくかったが、粒子が細かくなったためにたんぱく質や脂質となじみやすくなり、パン・麺・ケーキ等にも利用できるようになった。
グルテンを含まない利点として、粉どうしがくっつきにくいため、ダマになりにくい・粉をふるう必要がない・溶けやすい等が挙げられる。
中国や台湾の特産品。湯で戻してから炒めて焼きビーフン等にする。
米粉と水をよく混ぜ、湯をわかした鍋にはった濡れ布巾に流して円形に薄く伸ばし、透明になるまで蒸しあげたもの。
市販の乾燥品は、水にさっと浸けてから使う。水で戻すとでん粉がすぐにα化して食べやすくなる。
やり先につけるたんぽに形が似ているため、この名が付いた。
串を外して斜め切りにして鍋物に入れるきりたんぽ鍋は秋田県の郷土料理。
もち米製品
地域によって、のしてから四角く切る角餅、丸く形づくる丸餅がある。
関東は角、関西は丸が一般的。
あずきやささげを煮た汁にもち米を浸して色をつけ、煮たあずきやささげを混ぜて蒸したもの。
寒中に作ったことから「寒ざらし粉」ともいう。だんご等に利用する。
米ぬか(米糠)
米ぬか油の原料、漬物の床、きのこ類の栽培用培地、家畜の飼料、肥料等に利用される。
【栄養成分】脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれる。
そば(蕎麦)
あわ(粟)
日本では稲よりももっと古くから栽培されていたといわれる。江戸時代には、うるち種は一般の人々の食材、もち種は上流階級の食材であった。
【種類】うるち種ともち種がある。
【調理法】うるち種:飯・かゆ・だんご・もち・菓子等。もち種:飯・もち・粟起こし・飴等。
えんばく
製粉し、小麦粉と混ぜてパン・菓子・シリアル・ウイスキー等に利用する。
【栄養成分】穀類の中ではたんぱく質・脂質・カルシウムが豊富。
【調理法】一般に水や牛乳でかゆ状に煮て食べる。
大麦(おおむぎ)
世界的に見て、小麦・米・とうもろこしについで生産量が多い穀物。
グルテンがなく粘り気が生じないため、パンには適さない。
【種類】日本では六条大麦と二条大麦が代表的な品種。二条大麦はビールの原料となるため、ビール麦ともいう。
【調理法】六条大麦は麦飯・押麦・米粒麦・大麦麺・麦こがし・麦みそ・麦茶・酒等にする。
キヌア
21世紀の主要食として評価されている。
【栄養成分】ビタミンB類、葉酸等が豊富。
【調理法】ほかの雑穀と一緒に炊く、粉にして利用する等。
きび
日本ではきびだんごやきびもち等、古くから親しまれてきた。
【種類】うるち種ともち種がある。
【調理法】うるち種は飯・かゆ等に。もち種はもち・おこわ・だんご・酒等にする。
とうもろこし
必須アミノ酸のトリプトファン、リシンが少なく、たんぱく源としては期待できない。胚芽からはコーン油が採油される。
南米アンデス原産。日本には16世紀に伝来。
とうもろこし粉に石灰・塩を加えてこね、薄く伸ばして焼いたトルティーヤはアンデスの主食。味付けしたひき肉や魚・野菜などをトルティーヤで巻き、チリソースをかけたものがタコス。
ぎょうざの皮
手作りの場合は、こねた生地をちぎって小さなめん棒で丸く伸ばして成形する。
しゅうまいの皮
春巻きの皮
ピザ生地
小麦粉・塩・植物油・イーストで作った生地を発酵させ、薄くのばしたもの。
ピザの発祥はイタリアのナポリで、ナポリのピザ生地の特徴は、ふっくらとやわらかくふちが厚いこと。イタリアでも北部では薄くてサクッとした生地が一般的。ピザクラストともいう。
ちくわぶ(竹輪麩)
冷麺(冷めん)
コシが強く噛み応えがあり、つるっとした麺で、冷たいスープとキムチ等を組み合わせて食べる盛岡の名産品。
関西地方で冷めんと呼ぶ「冷やし中華」とは別物。韓国料理の冷めんは、そば粉とでん粉が原料。